若い世代の青年僧が住職に就任していく中、従来の『大般若理趣分』は漢文にて書かれてあり、大変読みづらいとの観点から、岐阜県青年会が読み下し文の訓読版を研修資料として作成しました。作成後、その年の現職研修にて理趣分作法の研修を行い大いに役立ちました。
漢文版と同じように、手織り本欄帙入り、極上手すき和紙、本金箔手押しと大変重みのある豪華な仕上がりとなっています。
初めて歎佛を行う青年僧であっても、『誰もが間違いなくできる講本を!』との思いから岐阜県青年会が昭和58年10月に行われた岐阜県大授戒会の際、県内寺院の法式レベルアップを図り企画しました。
曹洞宗宗務庁から発行されている曹洞宗声明規範の中の歎佛会法式を基に、従来の歎佛会法式には無かった導師の進退並びに侍者・侍香・甲乙引磬・鉢の進退作法について解りやすく赤字による説明を加えたものを作成し、研修資料としました。
又新たに裏の頁には、『妙法蓮華経如来神力品』がこれまた意味を感じながら読経できるよう書き下し文にして載せました。
資料作成に当たり、最大のコンセプトは、『誰が見ても理解できる授戒会差定帳』をめざしました。
文字や図の説明だけでは、授戒会での殿行の進退や侍者・侍香の進退など、細かい全体的な動きが解らないであろう、との問題が出てそれを解消するため、DVDに差定を収め映像を撮り、パソコンの画面で差定を見ながら、解らない部分だけ、映像が見れるようにしてはどうか、との意見が出て、視聴覚的資料の作成をすることとなりました。
授戒ビデオや法要ビデオはたまに出版されていますが、中々見たい部分への頭だしが困難で、結局最初から最後まで見なきゃいけない、なんてことも皆さん経験があるかと思いますが、これはクリック1つで見たい部分が見えます。また50音による検索機能も付いているので非常に便利です。
差定帳をクリックすることによって法要進退を映像として見る事ができる。文字や図などではわかりにくかった法要進退を映像化。更に今まで映像として残すことができなかった道場の部分も、3Dのアニメーション化することによって非常に解りやすくなりました。
なお、回向の部分をクリックしますと、回向文が画面に現れ音声が流れる仕組みになっております。
また、マイクロソフトのワード機能を用いて各地域の法式にあわせ編集できる機能も取り入れました。もちろん印刷も可能としました。
その他にも典礼、準備品、什器器物など授戒に必要な資料を文字や写真、図などを用いて確認できるようなっています。これにカードによる差定帳がついてたものを研修資料として作成しました。
再版の予定はございません